●4回目の五段審査(2)

「私は格闘技が好きである」ことを、私自身が認めてから、ここ数年、ゲーム性と格闘技の要素が高いと感じるようになった剣道を、格闘技としてやることに割り切った。道場に入ったからにはケガをしないように気を抜かないで稽古することにしたら、膝や肘の痛みが急に和らいだので、痛みも気の持ちようなのだと実感した次第。剣道に対して、私なりに答えが出てから、道場の先輩諸氏の細かなアドバイスが理解できて身に付き始めた。着装、構え、掛け声、初太刀の面、残心、引き技をしない、下がらない攻めの剣道等。さて、審査会場。2月は受審者が少ないので、大武道場の半分のコートで行われた。私は最年長コートの2組目。10時まで武道館3階で仲間とウォーミングアップして汗を流す。身体が重く感じたので不安もよぎる。10時30分過ぎには、受付をして防具を付けて待機。なかなか気が丹田まで降りてこないが、身体を小刻みに動かしながら待機。イメージしていたことは「攻め、有効打突、初太刀は面」。最初の対戦相手は女性だった。同じような剣道になり、落ち着いてできた。一周して2人目の相手は男性。むしろ、やる気が出た。私は待機しているところから、歩き姿、礼法、実技のすべてを、手本のように冷静に行うことに集中した。両足の指10本を動かし、攻める気持ちを見せ、掛け声も大きく、引き技やムダ打ちはせず、溜めて、隙あらば打ちに出た。有効打突を確実に取れたというのは2人合わせて2本位だが、他は相打ちで収めた。対戦を終えるたび、審査員に挨拶したのも冷静さをアピールできたかもしれない。午前中に「326」の合格発表があった。午後の形の審査まで、3階で仲間と繰り返し稽古。審査が始まる前に学科レポートを提出して形の審査が始まる。私は「打太刀」。3本目で相手の男性がやり直しの挙手をしたので、ここでもこれ見よがしに冷静に対応した。4回目の審査で感じたことは、私の剣道のスタイルができてきたと確信したこと。明日から六段一発合格を目指してスタートしよう。

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