●沖縄の空手を本土に探して(2)

私が44歳で始めた空手は、荒川区町屋にあり全空連に加盟している剛柔流の道場だった。所属団体である全日本空手道連盟・連合会主催の大会に出場し、流派の剛柔流の形も全空連の教本やDVDを購入して稽古した。学生時代の運動部のように、年間の大会スケジュールに合わせて試合と稽古をして、それが空手だと思っていた。級と段審査も所属団体と全空連の2つから授与され、それをモチベーションに6年間稽古した。それから剣道、合気道、そして居合の稽古に至っているが、各武道の統一と普及を目指して設立された財団法人や社団法人等の組織の力関係、そして、統一し切れない流派の問題も考えさせられ、スポーツと武術と武道とは何かも考えてきた。子供に夢のあるスポーツをやらせたい親、多くの子供たちは、ワールドワイドな競技スポーツへの憧れを持っていて競技化に走る。スポーツ競技は、オリンピックを頂点に、より大きな団体が主導して、競技運営、ルール作りをしていく。現在の私は、元気に稽古できるのはあと何年かと思う還暦に届く50代後半の年代となり、競技大会への未練と興味は残っているが、空手を再開する気持ちと意味は、以前とは違ってきている。勝敗への一喜一憂ではなく、自分自身と道を深めたい。それは真実(まこと)や本物を身に着けたいことであり、そのような段階に私が来ているのだと感じている。そこで調べたのが沖縄本場の空手、沖縄本土に昔からある手(ティ)である。沖縄では現在も流派や道場がたくさんがあり、世界中から修行者が集まってくる。沖縄で稽古するのが理想的ではあるけれど、私は剛柔流の流派は変えず、東京で稽古できないものかと「沖縄空手」をキーワードにネットで探した。そして、やっと2017年の今年、中野区にある「沖縄空手道剛柔流尚礼会成願道場」を見つけることができ、6/20(火)の夕方、私は道場見学に中野区に向かった。

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