●第45回全国空手道選手権大会(所属会派編/連合会)(2)

常連選手ともなれば、他の選手の記憶も顔馴染みあるだろうが、選手等が実際の対戦相手を見るのは試合直前。私の相手は昨年も見かけた人だ。同年齢あるいは年上かもしれない。同世代となれば勝ちたい。とにかく攻める気持ちで、飛んだり跳ねたりぶつかったりと、50歳直前にしては派手な動きを見せる私。勢いだ!とばかり、とうとう前蹴りの後、背刀がきれいに決まる。前半ポイントをリードしたので勝てるかと思ったが、中盤からトントンと突きを決められ、結果は逆転負け。なんというか、たった2分間の試合(審判からの「止め!」がかかれば、ストップウオッチは止まるので、実際は2分以上)の中で、瞬時のメンタル面の変化で勝敗も左右される。強気で攻める気持ちと冷静さを保つことの難しさは、今後の試合のもっとも大きな課題だと思った。中・高は団体競技のバスケットボール部だった私。個人競技は、ハードル・中距離・水泳も少しはあったが、何年も続けたのは、剣道と空手の経験。数十分間チームで挑む戦いと、数分間一人で挑む戦いと、どう違うのだろう? それにしても一対一の短い勝負というのは、格別な緊張感だ。今後は、さらにメンタル面と表情づくりを鍛えなければと、清々しいやる気が沸いてきた。こうして今年の大阪も1試合で終わったけれど、私の対戦相手は、今年のマスターズ優勝者だったとのこと。マスターズの大会も流派の大会も、まだまだ現役バリバリでやらなくては! 試合後、本間さんの試合をじっくりと観戦し、H氏の試合をビデオで撮った。H氏は本調子ではない様子。新大阪駅で土産を買い、H氏よりもお酒を買い込んで新幹線で感想を述べ合った。私は推薦枠であっても流派の全国大会まで参加できて、生活と生きていくうえでの励みになっているし、今年は実りの多い大会を実感できた。また来年も出たい!と、年間の目標として定着するようがんばりたい。

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