●第44回全国空手道選手権大会(所属会派編/連合会)(3)

大阪府立体育会館に入るや否や、係員に女子更衣室を尋ねたが、時間もないので女子トイレで着替えた。洋服も貴重品もスポーツバックに入れたまま、観覧席上段の隅に陣取る。記念すべき全国大会に、私の応援がいないのは寂しいけれど仕方がない。連合会の全国大会は毎年大阪で開催されるとのことだが、それは、連合会本部が大阪府堺市にあること、連合会に所属する道場が圧倒的に関西方面に多いことも、関東との力関係の差になっているのかもしれない。さて、開会式に臨む。成年男子組手のIさんとも会えた。分厚い大会プログラムと参加賞(子供っぽい文房具セット)が配られる。組手は黒文字(形は赤文字)で、「K-2」が私のゼッケン。K-1は昨年度優勝者の本間絵美子(24歳・3段・草野派)さん。彼女は昨年暮れの全日本空手道選手権大会の組手優勝者で、私は年始早々、NHK教育のこの録画のビデオを見て、組手の大会競技について学習していたところだった。その人が連合会所属だったことは、なにやら嬉しい。K-2の私は、いかにも1回戦の第1試合で初出場という感じだが、万が一、1勝すれば本間さんと夢の対戦。が、私の相手は同じ関東の選手(関東地区大会3位の寺島さん)。関西勢と組み合わせてほしかった。午前中は形競技で組手は午後からなので、軽いアップをして、早めに昼食をとる。午後1時半。いよいよ試合開始。165cmの本間さんの隣に並ぶ。第1戦目、怒涛のようにボコボコにくる寺島さんの前に、私は対抗するも1つもポイントが取れずストレート負け。思わず「痛いよ!」と叫ぶ素人ぶり。試合直後、右足に激しい痛みを覚えたので大会ドクターの元へ直行し、シップを張ってもらい、次の本間さんの試合を目の前で見て、私は会場を後にした。興奮さめやらず、居串先生に電話をしながらなんば駅に向った。この後、負傷した右足親指は複雑骨折だっため、私は2ヶ月間稽古を休むことになる。

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