●マスターズの選考会(2)

さて、私の番。相手は「高橋ちよ」さん。昨年のマスターズ全国大会の優勝者ではないか。居串先生が選考会の説明の際に手渡した冊子、全空連発行『マスターズカラテライフ』2006年春号の記事に顔写真が載っていて思い出した。記事によれば、高橋さんは昭和32年生まれの私より一学年上。空手は高校生から始めたとのことで、社会人の現在に至るまで、形・組手とも国体をはじめ、各大会で優勝・準優勝と輝かしい業績。主に板橋区で活躍されている。私は胸を借りるつもりで、声を出し、前に前に詰めて思いっきり攻めた気がしたが、私より小柄な高橋さんからは1本も取れなかった。突きが早い。スピードがある。高橋さんがいる東京都のマスターズで、これから選考されるチャンスはあるのだろうか?それにしても、同年代の女性として、数々の大ケガを克服してこれまで続けてこられた高橋さんの元気と勇気と存在に励まされる。組手の試合が終わって、連合会の催しでお世話になっている東心会の寺島先生が、「あんなもんでいいんですよ、良かったですよ」と声をかけてくださった。次は、形。マスターズでの形は、各流派を考慮して好きな型をすれば良いらしい。さすがマスターズ、みなさん驚くほど上手い。見た目の老いからは予想を超えて、ブレもなくきちんと決めてくる。私は「セイエンチン」とこの日のために覚えた「セイサン」。一通り終えた感じ。高いレベルの中で、参加することも恥ずかしいのだけど、次回はこの場の上手さに馴染めるようになりたい。それにしても、鍛えているというのは、肉体的に年齢・年代の標準やイメージよりも実際、若い。高橋さんは形も上手く、組手も得意としているバランスの取れた優秀な選手。東京都に住んでいる間は、彼女がお手本であり、ライバルなのだ(苦笑)。私も残り少ない40代、そして、50、60代とマスターズに出場し続けて、選考されることを目標にしたい。

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