●三段の昇段審査

2019年3月9日(土)東京都武道館小武道場にて三段以下の審査が行われた。三段の受付開始時刻は11時30分。ちょうど2年ぶりの審査である。学科は早々に書き上げていたが、毎週土曜日は終日日本語教師養成講座に通学しているため、今年に入ってからは、毎週提出物と実習に負われ、勉強のために稽古を休むことが増えた。今回の審査から正座ができない者は立ち技のみの受審となり、各段位の最後に時間が設けられることになった。三段の立ち技受審者は、私を含め女性3名と足を怪我している年配の男性1名。指定技は、5・6・7・9・10本目。小武道場は慣れた会場ではあるが、本番以外は模造刀や真剣は抜くことができないため、今回は少しでも稽古すべく木刀を持参して審査前の一時間と昼休みに稽古した。加えて昨年夏から立礼の際の踵の付け方が厳しくなっている。礼法の変更なので、かなり注意しなければならない。この2年間も膝の痛みは慢性的な状態の中、各試合での失敗や不足を省みて、たった12本の全剣連制定居合を、私はどう咀嚼してきたのか、どう表現するのか。畠中先生は、理想的なイメージを一度に教えるタイプではなく、その人の成長に合わせて、できるようになった時点でアドバイスをくださる。さて、審査本番。立礼の踵、5本目の鞘の向きをクリアし、7本目の出だしの一瞬に迷いと躊躇いがよぎった。稽古不足の中でのさらに稽古不足の状況で、昨年からのバタバタな日常の不安が自信のなさとしてこぼれてしまった。それ以外のミスはなかったと思うが、直前の稽古が落ち着いてできたのに比べ、本番での動きに差がありすぎて愕然とする。合格はできたが、普段の生活の心配事を完全に抑え込む集中力は、まだまだ身に付いていない。3年後の四段審査は、このようなレベルでは通らないないだろう。

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